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「あか牛」の流通体系

あか牛の誕生から店頭・食卓に届くまでの流れを説明します。
生産~加工~流通の流れの中でたくさんの人が関わっています。その経路はトレーサビリティ(追跡調査)ができるよう、それぞれの牛が個体番号で厳しく管理されています。

「あか牛」は子育て上手! 健康優良児の子牛が育ちます

■誕生■
あか牛の赤ちゃんは、厳正な検定に合格したお父さんと、健康美と愛情にあふれた優しい性格を持つお母さんから、人工授精で生まれます。

大自然の旨さ!といわれる「あか牛」、その秘密のひとつは「放牧」です。

■放牧■
生まれた赤ちゃんは、母乳と大自然の牧草をいっぱい食べ、草原を走り回りながら元気に大きく育ちます。また、放牧は牛が伸びた草を食べるため、阿蘇の美しい景観を維持する役割を果たしています。

繁殖農家から肥育農家へ

■セリ■
繁殖農家が一生懸命育てた子牛は、セリにかけられ肥育農家のもとへ。
生後8~10ヶ月になると県内の家畜市場でセリにかけられ、肥育(ひいく)農家に引き取られます。

手間ひまと、たっぷりの愛情で「あか牛」は育ちます

■肥育■
●9カ月齢~10カ月齢

繁殖農家が育てた子牛(素牛)を導入。足がしっかりしていて、顔だちが美しい牛を選びます。

●10カ月齢~12カ月齢
新しい環境に慣れるまでは、運動場に自由に出られるようにし、粗飼料(稲ワラ、乾牧草、ビール粕など)を主体に与え、肥育のためのお腹づくりをします。
●12カ月齢~24カ月齢
稲ワラ、配合飼料(大麦やフスマ、トウモロコシなど)を月齢に合わせて給与します(配合飼料の割合が増えていきます)。

ストレスをなくし愛情を注ぐこと!

牛にブラッシングしながら健康状態をチェックしたり、話しかけたり、我が子のように育てられます。
清潔で快適な畜舎環境、まわりの自然環境への配慮も大事にしています。

牛に喜んで食べてもらいたい!

ロール牧草づくりの作業風景です。質・味のいい飼料をつくるには乾燥具合がポイント。白いラップに包んで保存します(阿蘇の草原に転がっているモスラの卵の正体は 保存用牧草ですよ!)。

出荷から、解体・検査、そして店頭へ

丹精込めて育てられたあか牛が食卓に届くまでの過程をご説明します。

出荷・解体・検査

  1. 生体検査
    獣医師が家畜伝染病、その他の疾病がないか、又は知覚障害などの病気の兆候がないか、入念に検査します。
  2. 解体前検査
    さらに、とちく解体前にもう一度、検査を行います。
  3. 解体後検査
    全頭の内臓、枝肉、頭部について科学的な検査が行われます。さらに特定部位はすべて除去、焼却されます。
    • 内臓検査
      回腸遠位部すべて焼却。
    • 枝肉検査
      せき髄はすべて焼却。
    • 頭部検査
      脳・眼球含め、頭部はすべて焼却。
  4. スクリーニング検査(BSE検査)
    延髄の組織を取り、免疫生化学検査を行います。この検査に合格しない限り、その牛の肉と内臓は出荷されません。

お買い求めになった「牛肉のパック」に表示されている「個体識別番号」で生産履歴がわかります。

「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」が平成15年6月に公布され生産履歴のデータベース化・情報公開が義務づけられました。

 

平成16年12月1日以降に食肉処理された牛肉には『個体識別番号(10桁の数字)』が表示されています。(独)家畜改良センターのホームページにアクセスし、個体識別番号を入力すると、「牛の品種、いつ・どこで生まれ、誰が育て、どこでとちく・加工されたか」などの情報を得ることができます。

  • 耳標装着
    国内で生まれた牛、輸入された牛に10桁の個体識別番号が印字された耳標を装着します。
  • データベース化
    生産農家の届け出に基づき、出生からとちくまでの情報を記録します。
  • 番号表示と取引の記録
    加工・流通の過程での情報を記録・保管します。
  • 生産流通履歴の把握
    牛の出生から消費者に提供されるまでの追跡が可能です。
 
トレーサビリティー
「個体識別情報検索サービス(独立行政法人 家畜改良センター個体識別部)」が別ウインドウで開きます。

流通経路

生産者    
↓    
食肉センター (とちく・解体・検査)
↓  枝肉
卸会社    
↓ 部分肉
小売販売    
外食産業    
↓  精肉
食卓    
飲食店などへ   

お肉の加工とは?

生 体
700kg
枝 肉
450kg
頭やしっぽ、内臓などを取り除いた状態。
部分肉
300kg
骨や余分な脂肪を取り除き、モモ、肩などの部位に分けられたもの。
精 肉
230kg
調理しやすいように、筋や脂肪を取り除き、スライスしたもの。
7
3
7
2
2
8
 
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